Sunday, April 8, 2012

今日のオペラ座の怪人

去年からチケットを取っていた劇団四季の「オペラ座の怪人」を見に行ってきました。

声自体は想像以上に良くて、日本語での違和感もなく良かったです♪

ただ、「オペラ座の怪人」のファンとしては、まず、今日のファントム(怪人)役が、高井治さんでなかったことが残念でした。。。劇団四季のサイトで高井ファントムの歌声を聴いて以来、本物を聞けるのをとても楽しみにしていたのですが・・。

今日のファントム役の方については、確かに歌は上手いと思ったのですが、怪人が持つ狂気の部分、深い悲しみや苦悩の部分があまり深くは表現されていなかったように感じました。また、ちょっと体型がぽっちゃりしていたのも若干気になりました。。。才能にあふれるも己の醜さに苦悩する怪人というと、やっぱりスマートな印象があったので・・・。

あとは、クリスティン役も、個人的にはちょっと不満でした。。。まず、クリスティンは、最初ただの踊り子の一人だったのですが、怪人に見出され、そのレッスンを受けるうちに、プリマドンナを上回る歌声を披露する役。その歌声は、音楽の天使である怪人を魅了するだけのものであるはずで、キャストの中でもダントツの歌唱力が求められます。(ロンドンのオリジナル版では、サラ・ブライトマンがクリスティンを演じています。)

でも聞いていると、プリマドンナの方が声が太くて上手い気がしてしまいます。。。クリスティン役も高音の特に難しい部分でもきちんと声を出していて、技量的にとても上手いのは分かるのですが、上手いだけではなくて、強く惹きつけられてしまうような魅力の部分がもっとほしいなと思います。

また、クリスティンと怪人の関係があまり十分に描き出されていない点も気になりました。

何の事前知識もなしに見ると、クリスティンはラウル(子爵)にばかり恋しているようにしか見えません・・・。確かに、ラウルはなかなかイケメンで、歌も上手くて、魅力的でしたが・・・。

ただ、このミュージカルの中心は、あくまで怪人の内面とクリスティンとの関係のはず。そこが不十分だとただのストーカーの話になってしまいます・・・orz 

クリスティンは、早くに父親を亡くし、その父親の幻影を怪人に重ね、音楽という特別なつながりで怪人とは堅く結ばれている。また、怪人は、クリスティンの歌声とその才能に惚れこみ、クリスティンに愛情を感じている。何と言っても、怪人は「Angel of Music」!!音楽の天使なんです!!ただの恋愛感情ではない、音楽の中でのもっともっと深いつながりで2人はつながれているんです・・・。

そのつながりを表現しうるのは、歌声によってのみで、だからこそ、ただでさえ難しい曲を、深い深い気持ちをこめて歌い上げる技量が必要だと思うんです。。。

今日の歌はただ歌っているという感じで、若くてまだあまり心の機微を理解できてなさそうなクリスティンはともかくとしても、怪人はもっともっと深い表現力をもって歌ってほしかったです・・・・・

「オペラ座の怪人」が大好きだからこそ、期待値が高くなりすぎてあれこれ言ってしまいました。。。でも、キャストによって、表現法によって、その感動の度合いが全く変わってくる演目だと思っているからこそ、もっともっと上を目指してほしいなと、一客ではありますが思ってしまいました。

また、今度こそ、高井ファントムも聞いてみたいです。最初から高井ファントムを聞いていたら、一度きりで満足してしまっていたかもしれませんが、何度でも見て、見比べ(聴き比べ)てみたいと思います。

(そのほか、マダム・ジリー役は、そつない感じがはまり役だったように思います♪ あと、支配人の2人については、NYで見た印象が強いからかもしれませんが、もっとコミカルな感じの方が全体のシリアスなストーリーを引き立たせるように思います。)




やっぱり高井ファントムいいですね。。以前聞いた評判では、高井ファントムは真面目な怪人と言われていたようですが、狂気の部分がどのように表現されるのか、本物を聞いてみたいところです♪


サラ・ブライトマンはやっぱりさすがですね・・・。歌声のすばらしさが何と言ってもクリスティンの魅力です。


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