Friday, July 15, 2011

春樹さんのスピーチ

村上春樹さんがカタルーニャ国際賞授賞式で行ったスピーチを読みました。

スピーチは震災後のもので、中でも印象に残った一節がこちら。
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我々は「無常(mujo)」という移ろいゆく儚い世界に生きています。生まれた生命はただ移ろい、やがて例外なく滅びていきます。大きな自然の力の前では、人は無力です。そのような儚さの認識は、日本文化の基本的イデアのひとつになっています。しかしそれと同時に、滅びたものに対する敬意と、そのような危機に満ちた脆い世界にありながら、それでもなお生き生きと生き続けることへの静かな決意、そういった前向きの精神性も我々には具わっているはずです。・・・
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私が、春樹さんを好きな理由は、この世界にある苦しみや負の部分の重さにとらわれてもなお、一筋の希望に向かって投げやりにならず丁寧に生きようとするその強さです。この一節からも春樹さんのそんな心持を感じました。


あと今日はビートルズの「Golden Slumber」を聴きました。結構せつない歌ですね。。。

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